や‐ばさみ【矢挟み】
岐阜県で、屋根を葺(ふ)きおわったとき、棟の上に立てる小さな幣(ぬさ)。
やばせ【矢橋】
滋賀県草津市の地名。琵琶湖の南東岸にあり、「矢橋の帰帆」は近江八景の一。
や‐ばね【矢羽根/矢羽】
1 矢に矧(は)ぐ鳥の羽根。ワシ・タカ・キジなどの翼の羽と尾羽が用いられ、矢の飛行方向を保つためにつける。護田鳥尾(うすべお)・中黒・切り斑(ふ)など、斑文の名でよばれる。 2 1の形を表した模様。
やばね‐むぎ【矢羽根麦】
オオムギで、三つの小穂のうち中央だけが結実して長い芒(のぎ)をもち、矢羽根形をなすもの。穎果(えいか)が軸の両側につくので二条大麦ともいう。ビール醸造に用いる。
や‐びき【矢引き】
《弓を引くときの長さから》一尋(ひとひろ)の半分の長さ。約75センチ。大矢引きというと、約1メートルをいう。
や‐びつ【矢櫃】
矢を入れておく、蓋つきの箱。
や‐びらき【矢開き】
武家で、男子が初めて狩猟で獲物をしとめたとき、その肉を調理し、餅(もち)をついて祝うこと。また、その儀式。矢開きの祝い。矢口祝い。
や‐ふせぎ【矢防ぎ/射乏ぎ】
射芸で、流れ矢を防ぐため、的のあたりについたてのように立てる板、または革を張ったもの。〈和名抄〉
や‐ぶすま【矢衾】
射手がすきまなく並び立った列。また、すきまなく一面に矢を飛ばすこと。「—を作って、遠矢に射殺さんとしける間」〈太平記・一〇〉
や‐ぶみ【矢文】
1 文書を矢柄(やがら)に結びつけたり、蟇目(ひきめ)の穴に入れたりして、射て飛ばすもの。 2 矢の催促のふみ。次々と送ってくる手紙。「赤き心の—に似たれど」〈人・辰巳園・四〉