まぎれ【紛れ】
1 ある事につけこんで、また、事の勢いで何かをすること。「怒った—に外の芸者を買いはしまいか」〈荷風・腕くらべ〉 2 他に入りまじって区別がつかなくなること。「山かぜに桜ふきまき乱れなむ花の—に...
まぎれ‐あり・く【紛れ歩く】
[動カ四] 1 しのび歩く。「心もや慰むと立ち出でて—・き給ふ」〈源・少女〉 2 人々の間にまじって歩きまわる。「小姫君は…、こなたかなた—・かせ給ふ」〈栄花・初花〉
まぎれ‐こ・む【紛れ込む】
[動マ五(四)] 1 まちがって入り込む。「よその郵便物が—・む」 2 いつのまにか他の物の中に入り込む。混雑をうまく利用して入り込む。「雑踏の中に—・んで姿を消す」
まぎれ‐どころ【紛れ所】
見分けにくいところ。「あさましきまで—なき御顔つきを」〈源・紅葉賀〉
紛(まぎ)れもな・い
きわめて明白である。まちがえようがない。「—・い事実」
まぎ・れる【紛れる】
[動ラ下一][文]まぎ・る[ラ下二] 1 入りまじって区別がつかなくなる。また、はっきりしなくなる。「人込みに—・れて見失う」「勝負の行方が—・れてくる」 2 似通っていて見分けがつかなくなる。...
まぐれ【紛れ】
偶然の好運にめぐまれること。まぐれあたり。「—でトップになる」
まぐれ‐あたり【紛れ当(た)り/紛れ中り】
偶然に当たること。「—のホームラン」「—の企画」
まぐれ‐ざいわい【紛れ幸い】
偶然に得られた幸福。僥倖(ぎょうこう)。
まぐ・れる【紛れる】
[動ラ下一][文]まぐ・る[ラ下二]道に迷う。「山なんぞは越さねえで爰(ここ)まで—・れてきたのだあ」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉