けん【繭】
[常用漢字] [音]ケン(呉)(漢) [訓]まゆ 〈ケン〉カイコなどのまゆ。「繭糸/蚕繭・生繭」 〈まゆ〉「繭玉/初繭・山繭」
けん‐し【繭糸】
繭と糸。または、繭からとった糸。
けん‐ちゅう【絹紬/繭紬】
柞蚕糸(さくさんし)で織った薄地の平織物。淡褐色を帯びて節がある。布団・洋傘・衣服などに用いる。けんちゅうつむぎ。
まゆ【繭】
《「まよ」の音変化》 1 完全変態をする昆虫の幼虫が、中でさなぎとして休眠するため、口から糸状の粘質分泌物を出して作る覆い。砂粒・葉などを利用するものもある。 2 蚕が口から糸をはいて作る殻状の...
まゆ‐かき【繭掻き】
できあがった繭を蔟(まぶし)から取る作業。《季 夏》
まゆ‐けんてい【繭検定】
繭取引の公正を期すため、検定用に抽出した繭から実際に糸を繰って品質を判定すること。都府県の繭検定所で行う。
まゆ‐ごもり【繭籠もり】
1 ⇒コクーニング 2 蚕が繭の中にこもること。転じて、少女などが家の中にこもっているたとえ。まよごもり。「この事のわづらはしさにこそ、—も心苦しう思ひきこゆれ」〈源・常夏〉
まゆ‐だま【繭玉】
柳などの枝に繭形にまるめた餅・団子などを数多くつけた、小正月の飾り物。繭の出来を豊かにする予祝という。現在は形式化したものが社寺の縁起物としても売られる。繭団子。まいだま。《季 新年》「—のこと...
まゆ‐だんご【繭団子】
「繭玉(まゆだま)」に同じ。
まよ【繭】
「まゆ」の古形。「筑波嶺の新桑(にひぐは)—の衣(きぬ)はあれど君が御衣(みけし)しあやに着欲しも」〈万・三三五〇〉