こと・ず【言出】
[動ダ下二]《「こといず」の音変化》言い出す。発言する。「—・でしは誰が言(こと)なるか」〈万・七七六〉
こと‐ずくな【言少な】
[形動ナリ]口数の少ないさま。ことばずくな。「—なるものから、さるべきふしの御答(いら)へなど、浅からず聞こゆ」〈源・明石〉
言(こと)絶(た)・ゆ
1 (ふつう「ことたえて」の形で副詞的に用いる)言語に絶する。「生ける代に我はいまだ見ず—・えてかくおもしろく縫へる袋は」〈万・七四六〉 2 言葉を交わし合うことがなくなる。交際が絶える。「—・...
こと‐だ・つ【言立つ】
[動タ下二] 1 口に出して言う。言葉に出して誓う。「祖(おや)の職(つかさ)と—・てて授け給へる」〈万・四四六五〉 2 普通とは違ったことを言う。「—・てば、足もあがかにねたみ給ひき」〈記・下〉
こと‐だて【言立て】
口に出して言うこと。揚言。誓言。「人の祖(おや)の立つる—人の子は祖の名絶たず」〈万・四〇九四〉
こと‐だま【言霊】
古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。発した言葉どおりの結果を現す力があるとされた。
ことだま‐の‐さきわうくに【言霊の幸ふ国】
言葉の霊力が幸福をもたらす国。日本のこと。→言霊「—と語りつぎ言ひつがひけり」〈万・八九四〉
ことだまのしるべ【言霊指南】
江戸末期の文法書。2編3冊。黒沢翁満著。嘉永5〜安政3年(1852〜56)刊。活用・てにをは・係り結び・仮名遣いなどについて記す。
言(こと)告(つ)・ぐ
言葉を伝える。人を介して言い知らせる。「故郷(ふるさと)のならしの岡のほととぎす—・げやりしいかに告げきや」〈万・一五〇六〉
こと‐づかり【言付かり/託かり】
ことづかること。また、ことづかったもの。「—の品」