だれかがさわった【誰かが触った】
宮原昭夫の中編小説。ハンセン病療養所内の中学校に赴任した女性教師が病気に対する偏見や差別に苦悩する姿を描く。昭和47年(1972)発表。同年、第67回芥川賞受賞。
だれか‐さん【誰かさん】
具体的な名をあげないで人をさす語。多く、特定の人を遠回しにさす場合に用いる。「—は今日も遅刻かな」
だれかににたひと【だれかに似た人】
阿刀田高の短編小説集。昭和59年(1984)刊。男女の関係をテーマにしたミステリー。
だれ‐かれ【誰彼】
[代]《古くは「たれかれ」》不定称の人代名詞。特定しない複数の人をいう語。あの人、この人。「—の容赦はない」
だれかれ‐なし‐に【誰彼無しに】
[連語]だれかれの区別なく。だれにでも。「—声をかける」
だれがほんをころすのか【だれが「本」を殺すのか】
佐野真一によるノンフィクション。出版不況を主題とする。平成11年(1999)から平成12年(2000)にかけて「プレジデント」誌に連載した記事を、平成13年(2001)に書籍化したもの。
だれ‐しも【誰しも】
[連語]《代名詞「だれ」+連語「しも」。古くは「たれしも」とも》「だれも」を強めた言い方。だれでも。だれだって。「—幸せを願う」
だれ‐しらぬ【誰知らぬ】
[連語](打消しの語を伴って)だれも知らない。皆が知っている事柄を強調していうときに用いる。「—者とてない話」
だれ‐それ【誰某】
[代]《古くは「たれそれ」》不定称の人代名詞。具体的な名をあげないで人をさしたり、名のわからないときに人をさしたりする語。なにがし。「—に聞いた話」「—とかいう人も来ていた」
だれだはなぞのをあらすものは【誰だ?花園を荒す者は!】
中村武羅夫の文芸評論。昭和3年(1928)「新潮」誌に発表。純文学という花園の文学的純粋性を、政治性をもって荒そうとするプロレタリア文学への危機感を表明している。