おも【面】
1 顔。顔つき。容貌(ようぼう)。「いと美(うる)はしき君が—」〈上田敏訳・海潮音・春の貢〉 2 表面。「川の—」 3 おもかげ。「佐野山に打つや斧音(をのと)の遠かども寝もとか児ろが—に見えつ...
おも‐あわせ【面合(わ)せ】
物をたたんだり重ねたりするときに表と表が合うようにすること。⇔裏合わせ。
おも‐かくし【面隠し】
《「おもがくし」とも》 1 恥ずかしさに顔を隠すこと。「玉かつま逢はむと言ふは誰(たれ)なるか逢へる時さへ—する」〈万・二九一六〉 2 恥ずかしさを紛らすこと。てれ隠し。「—にや…まめごとをのた...
おも‐かく・す【面隠す】
[動サ四]《「おもがくす」とも》 1 恥ずかしさに顔を隠す。「相見ては—・さるるものからに継ぎて見まくの欲しき君かも」〈万・二五五四〉 2 醜いもの、汚いものの表面を覆い隠す。「あやしき賤(しづ...
おも‐かげ【面影/俤】
1 記憶によって心に思い浮かべる顔や姿。「亡き人の—をしのぶ」 2 あるものを思い起こさせる顔つき・ようす。「目もとに父親の—がある」「古都の—は今やない」 3 実際には存在しないのに見えるよう...
おもかげ‐ぐさ【面影草】
ヤマブキの別名。
おもかげ‐づけ【面影付け】
連歌・連句で、付合(つけあい)手法の一。故事・古歌・古物語などを材料にして句をつけるとき、その内容をほのかに示す表現でつける方法。特に、蕉風で用いられた。
面影(おもかげ)に立(た)・つ
目の前に姿が浮かぶ。「故郷の家の様子が—・って来るに過ぎない」〈鴎外・妄想〉
おも‐かじ【面舵】
1 船首を右に向けるときの舵の取り方。「—いっぱい」⇔取り舵(かじ)。 2 右舷(うげん)。
おも‐かた【面形】
顔かたち。面ざし。「—の忘れむしだは大野ろにたなびく雲を見つつ偲(しの)はむ」〈万・三五二〇〉