かん‐とう【寒灯】
寒そうに感じられる冬の灯火。《季 冬》「—の一つ一つよ国敗れ/三鬼」
かん‐ねぶつ【寒念仏】
僧が寒の30日間、明け方に山野に出て声高く念仏を唱えること。のちには俗人も寒夜、鉦(かね)を打ちたたいて念仏を唱え、家々の門前で報謝を請い歩いた。かんねんぶつ。《季 冬》「—鬼で目をつく切り回向...
が【瓦】
[常用漢字] [音]ガ(グヮ)(漢) [訓]かわら グラム 〈ガ〉粘土を素焼きにしたもの。かわら。「瓦解・瓦礫(がれき)/釉瓦(ゆうが)・煉瓦(れんが)」
〈かわら(がわら)〉「瓦版/鬼瓦・...
が【餓】
[常用漢字] [音]ガ(呉)(漢) [訓]うえる かつえる 食物が乏しく、空腹のためひどく苦しむ。うえる。うえ。「餓鬼・餓死/飢餓・凍餓」
が‐き【餓鬼】
1 《(梵)pretaの訳。薜茘多(へいれいた)と音写》生前の悪行のために餓鬼道に落ち、いつも飢えと渇きに苦しむ亡者。 2 「餓鬼道」の略。 3 《食物をがつがつ食うところから》子供を卑しんでい...
がき‐あみ【餓鬼阿弥】
餓鬼のようにやせおとろえ、耳鼻も欠け落ちて生気のない者。「箸に目鼻の—を、夫(つま)とはさらにしらいとの」〈浄・反魂香〉
がき‐き【我鬼忌】
芥川竜之介の忌日。7月24日。俳号の「我鬼」にちなむ。《季 夏》
がきぞうし【餓鬼草紙】
飢えと渇きに悩みながら人間界に出没する餓鬼の諸相を描いた絵巻。六道絵の一。平安末期作。東京および京都の国立博物館所蔵の2巻が有名。
がき‐どう【餓鬼道】
六道の一。餓鬼の世界。常に飢えと渇きに苦しむ亡者の世界。「大海に浮かぶといへども、潮なれば飲むこともなし。是れ又—の苦とこそおぼえ候ひしか」〈平家・灌頂〉
餓鬼(がき)の断食(だんじき)
《餓鬼は断食しようとしまいと、おのずから断食の状態である意から》当然のことを、ことさらに言い立てて、人前をつくろうことのたとえ。