餓鬼(がき)の目(め)に水(みず)見(み)えず
《餓鬼は、のどが渇きすぎているので、そばに水があっても気づかない意から》熱望するあまり、かえって求めるものが身近にあることに気づかないことのたとえ。
餓鬼(がき)の物(もの)をびんずる
《「びんずる」は「引っ取る」を「餓鬼」の縁で「賓頭盧(びんずる)」に掛けていったものか》餓鬼の得た食物を奪い取る。貧乏人から物を奪うようなひどいことをするたとえ。
がき‐びょう【餓鬼病】
「餓鬼病(がきや)み」に同じ。「—を病み候ふぞ」〈著聞集・一六〉
がごう‐じ【元興寺】
⇒がんごうじ(元興寺)
《昔、奈良の元興寺(がんごうじ)の鐘楼に鬼が出たという伝説から》鬼。また、鬼のような顔をして子供を脅すときに言う語。がごじ。がごぜ。「—が出でて、人を食ふと申すほどに...
がぶ
文楽人形の首(かしら)の一。女の口が裂けて、鬼や怨霊(おんりょう)に素早く変化する仕掛けのあるもの。
き【鬼】
1 異類異形のばけもの。おに。「其(その)霊魂—となりて我輩の終生を苦しめん」〈織田訳・花柳春話〉 2 死者の霊魂。「いかなる賤しき者までも、死しては霊(りゃう)となり—となりて」〈太平記・三四...
き【鬼】
[常用漢字] [音]キ(呉)(漢) [訓]おに 〈キ〉 1 死者の霊魂。亡霊。「鬼哭(きこく)・鬼神/幽鬼」 2 死者。あの世。「鬼籍・鬼録」 3 この世のものとも思われない恐るべき存在。化け...
きかい‐が‐しま【鬼界ヶ島】
九州の南西海上の諸島の古名。薩南諸島とも、硫黄島(いおうじま)をさすともいう。古代の流刑地で、僧俊寛(しゅんかん)が流された所。
(鬼界島)謡曲「俊寛」の喜多流における名称。
き‐きょ【欷歔】
[名](スル)すすり泣くこと。むせび泣き。欷泣(ききゅう)。「この間には鬼(き)の—するを聞く」〈鴎外訳・即興詩人〉
き‐くつ【鬼窟】
1 鬼のすむ洞穴。 2 物事の道理に暗いこと。また、そういう仲間。「談林風の—裡に堕在していた芭蕉の天才を」〈芥川・芭蕉雑記〉