出典:gooニュース
過去最高の「ニュートリノ」エネルギー観測、地中海の深海3500mの装置で…伊仏など国際チーム
宇宙から飛来する素粒子「ニュートリノ」について、イタリアやフランスなどの国際チームは、過去に確認された中で最高のエネルギーを持つニュートリノを観測したと発表した。これまでの記録の約30倍に当たる極めて高い値で、論文が科学誌ネイチャーに掲載された。 ニュートリノは物質を構成する素粒子の一種で、超新星爆発などの際に発生する。
史上最高エネルギーのニュートリノ=地中海の装置で観測―国際チーム
地中海の深海に素粒子ニュートリノの観測装置「KM3NeT」を設置している国際研究チームは、2023年2月に宇宙から飛来したニュートリノのエネルギーが人類の観測史上、最も高かったと発表した。論文は16日までに英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
宇宙から過去最大エネルギーのニュートリノ 地中海の検出器が観測
これまで検出されたニュートリノの最大エネルギーの約30倍という。
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ニュートリノしんどう【ニュートリノ振動】
ニュートリノが質量をもつことで、ニュートリノの種類(電子ニュートリノ、μニュートリノ、τニュートリノ)が変わる現象。昭和37年(1962)、牧二郎、中川昌美、坂田昌一が提唱した。平成10年(1998)、梶田隆章らの観測により、宇宙素粒子観測装置スーパーカミオカンデで大気ニュートリノ振動が検出され、質量をもつことが確実となった。太陽から飛来するニュートリノの数が核融合理論と一致しないという太陽ニュートリノ問題もこの現象により説明することができる。
ニュートリノてんもんがく【ニュートリノ天文学】
太陽など恒星の中心部で起こる核融合反応に伴って発生するニュートリノを観測して、恒星の進化などを探ろうという天文学の新分野。