ただ‐びと【徒人/直人/只人】
《古くは「ただひと」》 1 普通の人。常人。凡人。「げに—にはあらざりけりとおぼして」〈竹取〉 2 天皇や皇族に対して、臣下の人。「二条の后のまだ帝にも仕うまつり給はで、—にておはしましける時」...
あそば・す【遊ばす】
[動サ五(四)] 《動詞「あそぶ」の未然形+使役の助動詞「す」から》 1 遊ぶようにする。遊びをさせる。遊ばせる。「子供を公園で—・す」 2 人材・場所・道具などを活用しないままでおく。「不況...
わる‐ごう【悪功】
1 悪事に年功を積んでいること。「—の入った吏官の如くなぞ」〈玉塵抄・三〉 2 悪質ないたずら。わるふざけ。わるてんごう。「—あるほど尽くしてものしける」〈浮・一代男・一〉
くろき‐の‐や【黒木の屋】
黒木造りの粗末な建物。「山中に—を造りておはしけるを」〈十訓抄・一〉
け‐ちゃく【家嫡】
本家の家督を継ぐべき人。本家の嫡子。「徳大寺殿は一の大納言にて、花族栄耀、才学雄長、—にてましましけるが」〈平家・一〉
げ‐しょう【下生】
1 仏語。極楽に往生するもののうち、上品(じょうぼん)・中品(ちゅうぼん)・下品(げぼん)と分けた、それぞれの最下位。九品(くほん)の、上品下生・中品下生・下品下生の総称。→上生 →中生 2 神...
け‐ねん【懸念】
[名](スル) 1 気にかかって不安に思うこと。「安全性に—を抱く」「先行きを—する」 2 仏語。一つのことに心を集中させること。 3 執着すること。執念。「かやうの者までも皇居に—をなしけるに...
くどき‐ごと【口説き言】
愚痴をくどくどと言うこと。泣き言。「聖(ひじり)に向かひて、さまざまに—をしける」〈著聞集・二〇〉
こうが・う【考ふ/勘ふ】
[動ハ下二]《「かんがふ」の音変化》 1 思案する。前例や習慣などに照らし合わせて考える。「近うまたよき日なし、と—・へ申しけるうちに」〈源・行幸〉 2 責めとがめる。また、勘当する。「少し心の...
くるわ‐か・す【狂はかす】
[動サ四] 1 狂わせる。「傀儡(くぐつ)神と言ふものの—・しけるなめり」〈今昔・二八・二七〉 2 たぶらかす。だます。「侍従に—・されて、よものふるまひどもし給ふ」〈住吉・上〉