あり‐つき【有り付き/在り付き】
1 生活の糧(かて)。生計を得る道。「此後の身の—にと包物(つつみもの)を賜わりて」〈一葉・暁月夜〉 2 仕官・奉公などによって生活を安定させる道を得ること。また、仕官口。奉公口。「丁稚はいりま...
いせ‐じま【伊勢縞】
伊勢で産した縞の木綿織物。江戸時代、商家の丁稚(でっち)の仕着せに多く用いられた。伊勢木綿。
うろうろ‐なみだ【うろうろ涙】
途方に暮れて流す涙。おろおろ涙。「丁稚(でっち)の三太も—」〈浄・重井筒〉
おそめ‐ひさまつ【お染久松】
宝永5年(1708)に起こった大坂瓦屋橋(かわらやばし)油屋の娘お染と丁稚(でっち)久松の心中事件を題材にした浄瑠璃・歌舞伎などの通称。浄瑠璃「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)」、歌舞伎狂言「...
かつら‐はるだんじ【桂春団治】
上方の落語家。 1 (初世)[1878〜1934]大阪の生まれ。本名、皮田藤吉。のち岩井姓。独特の芸風と、奇行にみちた実生活で人気があった。 2 (3世)[1930〜2016]大阪の生まれ。本...
こ‐じたたる・い【小舌怠い】
[形]《近世語》口のきき方や動作などが、甘ったれて不快である。「ええ、—・い丁稚(でっち)めぢゃな」〈浄・歌祭文〉
こ‐もの【小者】
1 身分の低い奉公人。丁稚(でっち)。小僧。 2 武家の雑役に使われた者。小人(こびと)。 3 年若い人。「おのれほどの—と組んで勝負はすまじきぞとて」〈太平記・九〉
さい‐ろく【才六/采六/賽六】
1 若者を卑しめていう語。丁稚(でっち)。小僧。〈俚言集覧〉 2 人をののしっていう語。特に、江戸の者が上方の者をののしっていう。ぜえろく。「ヤレヤレ世話のやけた—どもだ」〈滑・早変胸機関〉 [...
さんた【三太】
1 江戸時代、丁稚(でっち)・小僧の通称。三太郎。 2 愚鈍な者をいう擬人名。三太郎。 3 犬が前足を上げ、後ろ足で立つ芸。ちんちん。「犬に—させて遊ばるるこそ少しは憎し」〈浮・一代男・六〉 4...
さんなき‐ぐるま【三泣き車】
荷車の一。車輪は二輪で小さく、梶棒が長く、車台の後方に鉄の荷受け柵を設けたもの。商家の丁稚(でっち)などが荷物の運搬に用いた。丁稚は苦労するので泣き、仲仕は職を奪われて泣き、車はきしんで泣くよう...