うとう【善知鳥】
1 ウミスズメ科の海鳥。全長38センチくらい。背面とのど、胸は黒、腹は白。くちばしは橙(だいだい)色で、繁殖期には上部に突起が生じる。小魚を捕食。北太平洋に分布し北日本の沿岸でも繁殖。 2 「善...
うとう【善知鳥】
謡曲。四番目物。喜多流では「烏頭」。善知鳥を殺した猟師の亡霊が旅僧の前に現れ、地獄で犬や鷹(たか)に責められる苦しみを訴える。
ぜんち‐ちょう【善知鳥】
⇒うとう
うとう‐やすかた【善知鳥安方】
奥州外ヶ浜にいたという海鳥。鴨ほどの大きさで、親鳥が「うとう」と鳴くと子の鳥は「やすかた」と答えたという。「そもそも—の、とりどりに品変はりたる殺生の中に」〈謡・善知鳥〉
うとうやすかたちゅうぎでん【善知鳥安方忠義伝】
読本。3編15巻。初編山東京伝、2・3編松亭金水著。文化3年(1806)初編、嘉永2年(1849)2編、万延元年(1860)3編刊行。平将門(たいらのまさかど)没後の後日物語。