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・・・ 日本がその現実の歴史に即して周密に探求されることを望むことでは、私も決して人後におちない誠意をもつものの一人である。林房雄氏は談として「会則も綱領もない」ことで会の本質の自由を強調し、文芸懇話会の延長と見られては困る、何物の援助も受け・・・
宮本百合子
「近頃の話題」
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・・・自分は彼のヨーロッパ紀行に楽しい望みをかける点において、人後に落つるものでない。しかしその「望み」のうちには右のごとき期待と祈りが強く混じているのである。付記。この文章は十七年前に書かれたものであるが、その後の年月はこの文章の誤・・・
和辻哲郎
「享楽人」