・・・そのために、スペインの民主戦線に有名なパッショナリーアと呼ばれた婦人がいたことも知らなければ、大戦中フランスの大学を卒業した知識階級の婦人たちの団体が、どんなにフランスの自由と解放のためにナチス政権の下で勇敢な地下運動を国際的に展開したかと・・・ 宮本百合子 「明日の知性」
・・・ アメリカ国内の民主的なすべての人々は、政権争いをこえて世界をあかるくするための誠意の披瀝されたウォーレスの綱領を好意的に迎えた。共和党と根本においては大差のない民主党が、トルーマンを当選させるためには、その政策をかけひきなしに民主的人・・・ 宮本百合子 「新しい潮」
・・・ 一九三三年ナチスが政権をとってのち、フランスを中心としてヨーロッパ、アメリカには反ファシズム文化擁護の大運動がおこっていた。 一九三四年八月十七日から半月の間モスクで「五十二の民族、五十二の言葉、五十二の文学」を一堂にあつめて第一・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十一巻)」
・・・ 婦人の参政権が認められてから、総選挙まで、私たちは幾度、日本の婦人は政治に無関心だという批評をきいて来ただろう。また、何度、どうせ棄権さ、という言葉をきかされて来たであろう。選挙準備の期間を通じて、新聞が報じたのは、選挙に対する一般の・・・ 宮本百合子 「一票の教訓」
・・・「では、何故ソヴェト同盟において、労働者はかくの如く生活するかと云えば、政権を労働者がとっているからである」そう高岡只一は云いました。聞いていて全くだと思わずにはいられませんでした。ただ一つ、工場学校を比べて見ただけでも、ブルジョア国の工場・・・ 宮本百合子 「共産党公判を傍聴して」
・・・ 共産党は外の政党と全くちがう本質に立っている。政権をとることが自分の党の利己的な利益と一致した外のあらゆる政党と全くちがう。共産党は新らしい社会をつくるための党であり、より合理的な人間関係を生み出していくための党であるから、外の政党と・・・ 宮本百合子 「共産党とモラル」
・・・ 一九三三年、ナチスが政権をとってから第二次大戦を通じて、ケーテはどうしていただろうというわたしたちの知りたい点が、新海氏によって語られている。それによると、ケーテ・コルヴィッツは一九三五年、ナチスへの入党をこばんだために、ヒトラー政府・・・ 宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
・・・日本の民衆が、永年の間逆宣伝によって現在でもどうやら恐ろしいもののように思いこまされている共産党をさけ、同時に従来の特権勢力の溜りである自由党もさけて、せめても、を心だのみに投票して政権を与えた日本社会党は、あのような醜状をさらして、どんな・・・ 宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
・・・ この間うちから、ラジオはくりかえし、くりかえし、各政党立候補者の政見発表演説を送っております。うちにいて、働きながら、各政党の演説が開けるのは、まことに便利です。黙ってきいていると、政策が語られずに、詩吟をする候補者まで出て来ます。こ・・・ 宮本百合子 「幸福のために」
・・・一二・五 一四・〇 一一・三 その他 三・六 二・〇 一・六 五ヵ年計画とともに現れたこの愉快な労働者・農民の階級的飛躍は直ちにソヴェト役員としてソヴェト政権に参与する労働者農民の数の増大と切っ・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
出典:青空文庫