ほうていけつぞく【法定血族】
本来の血のつながりはないが、法律上血族として取り扱われる者。養子と養親およびその血族との間に認められる。準血族。→自然血族
ほうていこうけん【法定後見】
成年後見制度の一。精神上の障害があり判断能力が不十分なために、財産管理や契約などの手続きが困難な者に対し、家庭裁判所の審判によって行為の代理または補助をする者が選任される。本人の判断能力の程度に応じて、後見・保佐・補助のいずれかに分けられる。→任意後見 [補説]民法では、後見は「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」、保佐は「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」、補助は「精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者」を対象としている。禁治産制度における禁治産は後見、準禁治産は保佐に近いが、準禁治産に含まれていた、浪費・借財をする者については保佐に該当しない。
ほうていこうこく【法定公告】
株式会社が自社の経営に関する重要な事柄、合併、解散、決算、減資、新株発行、配当・株式分割の基準日などについて、官報か日刊新聞またはウェブサイトなどに掲載すること。また、その記事。商法・会社法・民法等で規定。
ほうていしき【方程式】
1 未知数を含み、その未知数が特定の値をとるときだけに成立する等式。この特定の値を解または根という。 2 (比喩的に)問題を解決するための方法。解答を得るための決まったやり方。「先行逃げ切りが勝利の—」「不動産投資、成功の—」
ほうていじゅたくじむ【法定受託事務】
地方公共団体が処理する事務のうち、国または都道府県から法令によって委託される事務。国が本来果たすべき役割にかかわる事務を都道府県・市町村・特別区が受託する第1号法定受託事務と、都道府県が本来果たすべき役割にかかわる事務を市町村・特別区が受託する第2号法定受託事務に分類される。国政選挙・戸籍・旅券交付などの事務は第1号法定受託事務、地方選挙にかかわる事務などは第2号法定受託事務にあたる。国は、許可・認可・承認・代執行・是正要求などの強い関与を行うことが認められている。 [補説]平成12年(2000)の改正地方自治法により機関委任事務が廃止され、地方公共団体の事務は法定受託事務と自治事務に再編された。
ほうていじゅんびきん【法定準備金】
株式会社において、資本欠損の塡補 (てんぽ) を目的として、法律の規定によって積み立てを強制されている準備金。源泉により、資本準備金と利益準備金に分かれる。→任意積立金
ほうていしょうこしゅぎ【法定証拠主義】
裁判での事実認定を行う際に、裁判官の証拠の評価において法律による判断基準を設けるという考え方。→自由心証主義
ほうていせいさん【法定清算】
清算人により、法定の手続きによって行われる清算方法。株式会社・公益法人などでは破産・合併の場合を除き、法定清算が強制される。→任意清算
ほうていせんきょひよう【法定選挙費用】
公職選挙法によって定められた選挙運動費用の最高限度額。
ほうていだいり【法定代理】
本人の意思によるのではなく、法律の規定に基づいて代理権が生じる場合の代理。未成年者に対する親権者の代理など。また、その代理人を法定代理人という。→任意代理