わたりがわ【渡り川】
三途 (さんず) の川のこと。「おりたちて汲 (く) みはみねども—人の瀬とはた契らざりしを」〈源・真木柱〉
わたりこしょう【渡り小姓】
江戸時代、大名・旗本などに渡り奉公をした美少年。
わたりざむらい【渡り侍】
江戸時代、渡り奉公をした侍。
わたりしょう【渡り荘】
渡り領としての荘園。「紀伊国田中庄は、殿下の—なりけれども」〈盛衰記・四〉
わたりぜ【渡り瀬】
徒歩で渡ることのできる浅瀬。わたせ。わたりで。「天の川去年 (こぞ) の—荒れにけり君が来まさむ道の知らなく」〈万・二〇八四〉
わたりぜりふ【渡り台詞】
歌舞伎で、一連の台詞を数人で分担して順々に言い、最後の一句を全員で言う演出。また、その台詞。
わたりぞめ【渡り初め】
橋の完成を祝って初めてその橋を渡ること。また、その式典。多くは高齢の夫婦、また、3代の夫婦がそろっている一家を先頭にして行う。
わたりだん【渡り段】
船と岸の間にかけ渡した通路の板。渡り板。
わたりで【渡り手】
「渡り瀬」に同じ。「天の川去年 (こぞ) の—移ろへば川瀬を踏むに夜そふけにける」〈万・二〇一八〉
わたりどの【渡り殿】
「渡殿 (わたどの) 」に同じ。