オランダふうせつがき【オランダ風説書】
江戸時代、オランダ商館長がまとめた海外事情の報告書。通詞が和訳して長崎奉行から幕府に提出した。
オランダみつば【オランダ三葉】
セロリの別名。
オランダやき【オランダ焼(き)】
1 魚料理の一。白身魚の切り身に、酒・塩で味つけした卵をかけて焼いたもの。または、魚に塩をふり、日光で乾かしたあと卵白を塗り、その上に、味つけした卵黄の薄焼きをはりつけてあぶったもの。 2 江戸時代、オランダ船で運ばれてきたヨーロッパ産の陶磁器の総称。日本の柿右衛門などに影響を受けたものが輸入されたという。
オランダやしき【オランダ屋敷】
江戸時代、長崎の出島に置かれたオランダ人専用の居留地。また、その商館。
オランダりゅう【オランダ流】
1 オランダ伝来、またはその系統の流儀・学問など。「—の外科の所へやる」〈浮・万金丹・一〉 2 貞門 (ていもん) の古風な俳諧を打破しようとした井原西鶴を中心とする一派の俳風。初め貞門一派がさげすみ用いた呼称。のちには清新奇抜を誇示する談林派の一端を示す名称となる。
オランダりょうアンティル【オランダ領アンティル】
《Nederlandse Antillen》カリブ海の小アンティル諸島にあったオランダの自治領。ベネズエラ北西沖にあるキュラソー島・アルバ島・ボネール島、およびプエルトリコの東に位置するシントマールテン島南部・サバ島・シントユースタティウス島の6島により1954年に発足。首都はキュラソー島のウィレムスタッドに置かれた。1986年にアルバが分離、2010年にキュラソーとシントマールテンが分離し、解体。他の3島(BES諸島)は本国に編入された。 [補説]オランダ領アンティルを構成した6島は地理的に二つのグループに分かれ、このうちカリブ海南部のベネズエラ沖に連なるアルバ島・ボネール島・キュラソー島の3島はABC諸島、約800キロに離れたカリブ海北東部に位置するシントマールテン島・シントユースタティウス島・サバ島の3島はSSS諸島と総称される。また、オランダ領アンティル解体時に単独の自治領とならず、特別自治体としてオランダ本国に編入されたボネール島・シントユースタティウス島・サバ島の3島はBES諸島と総称される。
オランダりょうひがしインド【オランダ領東インド】
⇒蘭領 (らんりょう) インド
オランダわたり【オランダ渡り】
1 オランダから日本に渡来したもの。「—の薬」 2 「オランダ下 (くだ) り」に同じ。
オランダのわな【オランダの罠】
⇒オランダ病
オランダびょう【オランダ病】
天然資源の輸出拡大が国内製造業を衰退させる現象。外貨収入が急増し、一時的に好況を呈するが、自国通貨の高騰や労働者賃金の上昇を招き、製造業の国際競争力が低下。経済が悪化し、失業率が高まる。1970年代に北海産天然ガスの輸出を拡大したオランダが深刻な経済危機に見舞われたことから、この名がある。同国は、潤沢な財政収入をもとに社会保障制度を拡充させたが、経済悪化後は高い社会保障コストが財政を圧迫した。オランダの罠。→ワッセナー合意