・・・からはじまる続篇を貫いて志向されているのは、ストリップ・ショウ風ののたうちはないといえ、つまりは日本の社会の一つの時期に生きる人間、女の、意識の覚醒の課題であり、それは、とりも直さず個人と集団を貫くコンプレックスの発見とそこから解放されよう・・・ 宮本百合子 「心に疼く欲求がある」
・・・と、一九五〇年に三好十郎が書いた「ストリップ・ショウ・殺意」とを見くらべれば、現代文学の傾斜が明瞭にわかる。そして、この「殺意」と「三木清における人間の研究」「たぬき退治」とは、それのかかれる精神の状況において連関がある。このような作品は、・・・ 宮本百合子 「しかし昔にはかえらない」
・・・崇仁親王という名と、その人のストリップ的なこのようなくすぐりと。この結び合わせこそ、「とんでもハップン」の隷属日本の風俗とたいこもち精神を代表している。庶民は、何が下司であるということは知っているものである。ものには程があるということをわき・・・ 宮本百合子 「戦争はわたしたちからすべてを奪う」
出典:青空文庫