・・・というような紙面で、ソ連を相手に見立てて盛な身振りをしていることなど、氏が褒めて欲しいところが案外そうでもない気受けというようなことではなかろうか。 ロマンチシズムがある社会的時期に示す危険性というものが人々の注目をひくようになった・・・ 宮本百合子 「文芸時評」
・・・猪俣氏の平明な健康な常識は、ソ連における政治経済事情の歴史的推移の過程の要所にふれつつ、トロツキィーが「もしその間の事情を『科学的に評論』することが出来たならば、恐らく彼はこの『裏切られた革命』を書きはしなかったであろう。『革命』は彼自身に・・・ 宮本百合子 「文芸時評」
・・・が完成したが、それはナチス軍のソ連侵入の二月前に仕上った。原稿はそのままリヴォフ市にのこされ、リヴォフ市が赤軍に奪還されるまで四ヵ年ちかくかくされたままであった。「湖水の星」は、ナチスの侵略で旧いポーランドの権力が崩壊し、西部ウクライナが解・・・ 宮本百合子 「ワンダ・ワシレーフスカヤ」
出典:青空文庫