・・・たとえばマクドナルドとかフーヴァーとかいう人間が現われて短い挨拶をする。その短い場面でわれわれは彼らがいかにして、またいかに、英国労働内閣首相であり、北米合衆国大統領であるかを読み取ることができるような気がするのである。世界じゅうの重要不重・・・ 寺田寅彦 「映画時代」
・・・イギリスでマクドナルドの労働党が多数をしめて労働党内閣となったのも、生活を打開しようとする大衆の要望のあらわれであった。しかし、ごく表面しか見ることのできない一人の婦人旅行者であるわたしの眼に映った一九二九年のロンドンは、マクドナルドの労働・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)」
・・・ この間或る雑誌を見ていたらD・マクドナルドが、現代アメリカの最大なジャーナリストの一人であるヘンリー・ロビンソン・ルースの事業と性格、社会的行動の分析をしていた。 周知のとおり通俗ニュース雑誌、『ライフ』『タイム』『フォーチューン・・・ 宮本百合子 「微妙な人間的交錯」
・・・ 英国では、マクドナルド労働党内閣は婦人労働大臣にミス・ボンフィールドを任命していた。大臣はソヴェト同盟ばかりではないぞといばった。資本主義経済の必然の行きづまりで、労働党内閣は、今度保守党自由党の連立内閣をつくった。そして、労働党も日・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・「然り、だが仲裁裁判によって」マクドナルド。 飢餓審判と戦え! 賃金値下げに対してストライキせよ! 少数運動者大会が争闘へ指導する。 新年から我等の日刊新聞を。それを持たないうち我らは共産党じゃない。 先ず犠牲を!・・・ 宮本百合子 「ロンドン一九二九年」
出典:青空文庫