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・・・そして摘まれた葉は、大きなかごに詰められて送られるのですが、彼はそれをリヤカーに乗せて、幾たびとなく、停車場へ運んだのであります。 口笛を吹きながら、街道を走りました。空には、小波のような白い雲が流れていました。午後になると、海の方から・・・
小川未明
「銀河の下の町」
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・・・薪や炭や、石炭を生産地から直接輸入して、その卸や、小売りをしているので、あるときは、駅に到着した荷物の上げ下ろしを監督したり、またリヤカーに積んで、小売り先へ運ぶこともあれば、日に幾たびとなく自転車につけて、得意先に届けなければならぬことも・・・
小川未明
「空晴れて」