・・・からのウダールニクがこの重大な社会主義文化の基礎工事を促進するために、召集されつつある。〔一九三一年五月〕 宮本百合子 「ソヴェト文壇の現状」
・・・学者や作家が自身の才能のよりゆたかな開花とより豊純な真と美の追求をとおして、民主社会の促進に参加することはむだな骨折りであり得るだろうか。 宮本百合子 「誰のために」
ソ同盟に対する引揚促進運動は、さきごろ、はっきりした反ソ運動の一つのかたちとして悪用されていた。内地の暮しがくるしくて家族の生活のたちゆかないのは、ソ同盟から帰ってこない一人の人が、家族のなかにあるのが主な理由ではない。吉・・・ 宮本百合子 「肉親」
・・・素人の文学が、その生のままの生活感で日本の現代文学をより豊富なものにしてゆく速度よりも寧ろ、素人の文学としてうけいれられてゆくことの底をなしている今日の文化感覚の急速な下降を却って促進し肯定する形になっている方が、影響として顕著であるような・・・ 宮本百合子 「文学のひろがり」
・・・を利用する富農の強化などによって、驚くべき勢で農村の階級的分裂が促進されつつあった。ロシアには一千万の労働者と、その二倍の貧農が発生しつつあった。ロマーシとゴーリキイのまわりに親密な感情をもって集ったのは、クラスノヴィードヴォの村での、そう・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの伝記」
出典:青空文庫