1、文筆の仕事の上で、可能なかぎり、戦争反対と平和の確保、原子兵器禁止の態度を明かにして居ります。平和を守る会、知識人の会、民主主義擁護同盟に参加して居ります。科学者たちが、適切な共同声明を発表しているのに、文学者は、なぜそ・・・ 宮本百合子 「戦争・平和・曲学阿世」
・・・それから原子兵器は、現世紀の悪夢となった。国際政治に対して、あらゆる国の人民が重大な関心をむけ、原子兵器使用禁止のために集団的に発言しないではいられなくなった。なぜならナガサキの例をみてもヒロシマの例をみても、原爆で大量殺戮されたのは実に人・・・ 宮本百合子 「「人間関係方面の成果」」
・・・ せっかく平和に戦後の生活を建設しようと努力している世界の人々を、強大な破壊力をもった新兵器をつくり出して、気にいらなければいつでもそれをぶっ放すぞという風におどかしている者があるとすれば、そのような狂気こそ世界の人類の理性の力で、・・・ 宮本百合子 「願いは一つにまとめて」
・・・こんにちすでに十数億の人民が平和と原子兵器禁止のために結集している。 一九四六年から四七年の春頃までの第一期日本の文学が新しい成長をもってやけ跡から芽ばえるために、民主主義文学運動の中心として「新日本文学会」が組織され、雑誌『新日本文学・・・ 宮本百合子 「婦人作家」
・・・平和のために世界十数億の人々が立ち、原子兵器使用禁止のアッピールに数億の人が署名しつつある今日、どんな恥しらずの戦争火つけ人でも、「平和のために」という口実によらなければ、戦争という人類的犯罪に人々をかり立てることは不可能になって来ているか・・・ 宮本百合子 「平和の願いは厳粛である」
・・・平和の問題、原子兵器禁止の問題を、こんにち、別の云いかたで表現すれば人類はたった二十世紀で、自身の発見した原子力によって壊滅してしまわなければならないものなのか、それとも、より発展した多数者の理性の協力で、原子力を支配する力をコントロールし・・・ 宮本百合子 「私の信条」
出典:青空文庫