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・・・世界史がかきかわり、日本も世界史的規模で新たになってゆくという現実のよりどころは、文化に即して云えば窮極のところ次の世代の創造の可能力如何にかかっているのが事実である。 携帯口糧のように整理された文化の遺産は、時にとって運ぶに便利であろ・・・
宮本百合子
「明日の実力の為に」
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・・・戦争というものの善悪如何にかかわらず祖国の滅亡することは耐えられることではなかった。そこへ出現して来た栖方の新武器は、聞いただけでも胸の躍ることである。それに何故また自分はその武器を手にした悪人のことなど考えるのだろうか。ひやりと一抹の不安・・・
横光利一
「微笑」