うしろさがり【後ろ下(が)り】
1 後方が下がっていること。 2 鬢 (びん) の後方が下がって見えるように月代 (さかやき) をそったもの。元禄ごろの風俗で、いきだが下品な形とされた。
うしろざし【後ろ挿(し)】
かんざしを髻 (もとどり) の後ろ、耳の後ろあたりに挿すこと。また、そのかんざし。
うしろざま【後ろ様】
1 後ろの方。「危急の場合ではあり、—ではあるし、的は外れて」〈嶺雲・明治叛臣伝〉 2 後ろ向き。「獅子、狛犬 (こまいぬ) 、背きて—に立ちたりければ」〈徒然・二三六〉
うしろじたぼいん【後ろ舌母音】
⇒こうぜつぼいん(後舌母音)
うしろすがた【後ろ姿】
後ろから見た人の姿。
うしろだて【後ろ盾/後ろ楯】
1 《2が原義》陰にあって力を貸し、助けること。また、その人。後ろ見。「有力な—をもつ」 2 背後を守る盾。後ろを防ぐもの。〈運歩色葉〉
うしろつき【後ろ付き】
後ろから見た姿形。後ろ姿。「スッと起った所を見ると、スラリとした—だ」〈二葉亭・平凡〉
うしろづめ【後ろ詰め】
1 先陣に続く後続の軍勢。予備として後方に配置する陣立て。ごづめ。「千葉屋の寄せ手かしこを捨てて、ここの—を仕 (し) つと覚ゆるぞ」〈太平記・九〉 2 敵軍の背後から攻めること。うしろぜめ。ごぜめ。「家康公三千ばかりにて—をし給ひ、駿河勢を追ひ払ひ」〈甲陽軍鑑・一六〉 3 背後にいて援助すること。また、その人。うしろだて。「夢ながら其場にゆきて、—して残る所なくうちとめさせ」〈浮・武家義理・三〉
うしろで【後ろ手】
1 両手を背に回すこと。「—に縛る」 2 《「で」は方向・状態などを示す》 ㋐後ろの方向。「敵の—にまわる」 ㋑後ろ姿。「簾 (す) に添ひたる—も、をかし」〈枕・二〇〇〉
うしろとび【後ろ飛び】
後方へ飛ぶこと。