ほうしゃこうしせつ【放射光施設】
電子などの荷電粒子を加速器で加速して発生させた、シンクロトロン放射光を利用する実験施設。極めて高強度で指向性が高い、X線から赤外線まで幅広い波長領域の光を発生し、また、偏光特性を自在に制御することができる。物質の種類や構造、化学反応の時間変化の様子などを詳細に探る手段として、物質科学、生命科学、医学、産業など広範な分野で利用される。日本では、SPring-8 、SACLA、フォトンファクトリーなどの施設が知られる。
ほうしゃせいこうばい【放射性降灰】
⇒フォールアウト
ほうしゃせんげん【放射線源】
放射線の発生源をいう。放射性同位体・加速器・原子炉など。線源。
ほうしゃでんじざつおん【放射電磁雑音】
電子機器などが発する不要な電磁波。
ほうしゃめんえきそくてい【放射免疫測定】
⇒ラジオイムノアッセイ
ほうしゃめんえきちりょう【放射免疫治療】
癌 (がん) 細胞と特異的に結合する抗体に放射性同位元素を結合させた薬剤を投与し、患者の体内で癌細胞に放射線を照射する治療法。RIT(radioimmunotherapy)。放射免疫療法。
ほうしゃせんぼうご【放射線防護】
放射線による人体への障害の発生を防止するために、放射線への被曝から人体を守ること。
ほうしゃせんぼうごのさんげんそく【放射線防護の三原則】
国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告する、放射線防護に関する3つの基本原則。行為の正当化(放射線被曝を伴う行為はそれが十分な便益をもたらすものでなければならない)・防護の最適化(人への被曝は合理的に達成可能な限り低く抑えなければならない)・個人の線量限度(個人が受ける放射線量はICRPが勧告する線量限度を超えてはならない)の3項目。
ほうしゃのうひょうしき【放射能標識】
1 放射性物質や放射線の発生装置を使用する区域、また放射性物質を保管する容器などに掲示・付与される産業安全標識。黄色地に紫または黒の三つ葉を配したものが用いられる。三つの葉はそれぞれ、アルファ線・ベータ線・ガンマ線を表す。 2 ある物質の移動や変化を追跡するため、目印として放射性同位体を付与すること。または、そのために添加される放射性物質のこと。
ほうしゃねんだいそくてい【放射年代測定】
天然に存在する放射性同位体が一定の割合で崩壊する性質を利用し、それらを含むものが形成された年代を測定すること。動植物の遺体や考古学試料などに含まれる炭素14を用いる放射性炭素年代測定法、岩石・鉱物の固化年代を測定するウラン鉛法、カリウムアルゴン法、核分裂による高エネルギー粒子が結晶やガラス中に残す飛跡を数えるフィッショントラック法などが知られる。