びしゃもんてん【毘沙門天】
《(梵)Vaiśravaṇaの音写。多聞と訳す》仏法守護の神。四天王・十二天の一。須弥山 (しゅみせん) の第4層中腹北側に住し、北方世界を守護。黄色の身で忿怒 (ふんぬ) の相をし、甲冑 (かっちゅう) を着け、左手に宝塔を捧げ、右手に矛または宝棒を持つ。財宝を施す神として施財天ともいわれる。日本では七福神の一とする。多聞天。
びしゃもんどう【毘沙門堂】
京都市山科区にある天台宗の寺。正しくは出雲寺。山号は護法山。院号は安国院。開創は、寺伝によれば大宝3年(703)、開山は行基。また、延暦年間(782〜806)に、最澄が自作の毘沙門天像を草庵に安置したのが始まりともいう。寛文5年(1665)に公海が復興、以後、代々法親王が入寺する門跡寺院となる。山科毘沙門天。