・・・を出版した。ところが、二葉亭の「浮雲」を熟読して、春のやおぼろは自身の天質がこれからの小説を書いてゆくには適していないことを知って、遂に小説をやめたということが、先生自身の回想として書かれていた。 この插話は、おどろくような自分を見る眼・・・ 宮本百合子 「時代と人々」
・・・を演じているのである。 同じく、発展の本質に対する誤った認識の上に立って、同志小林の創作活動は「蟹工船」を頂点とする見解がある。 しかしながら、「党生活者」「地区の人々」を熟読せよ。作品の具象化の点で部分的難点はあるが、同志小林によ・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価に寄せて」
〔大正三年予定行事〕 一月、「蘆笛」、「千世子」完成〔一月行事予記〕「蘆笛」、「千世子」完成 To a sky-Lark 訳、「猟人日記」、「希臘神話」熟読「錦木」一月一日晴 寒〔摘要〕四方拝出席・・・ 宮本百合子 「日記」
・・・この一冊の評論集の内容が、今日の新しい社会と文学との情勢の中で熟読、批判、発展せしめられることこそ願わしく、出版の意義もそこにあると思うのである。〔一九三七月二月〕 宮本百合子 「『文芸評論』出版について」
・・・ 既刊の五冊を読んだ感想として、パール・バックが中国の生活を描いたこれらの作品は、とくに今日の日本の読者にはぜひ熟読されるべき性質のものであるという感が深い。パアル・バックはアメリカ人である。中国の奥地へ入って、そこで生涯を終ったアメリ・・・ 宮本百合子 「若い婦人のための書棚」
出典:青空文庫