・・・しかしながらもし私をしてその女学校を評せしむれば、今の教育上ことに知育上においては私はけっしてアメリカ第一等の女学校とは思わない。米国にはたくさんよい女学校がございます。スミス女学校というような大きな学校もあります。またボストンのウェレスレ・・・ 内村鑑三 「後世への最大遺物」
・・・年限の永さが教育の実質の高さを直接に証明するものでないことを常識は知りぬいていると思う。知育偏重排撃という流行的傾向があって、昨今その流行に乗じて語る人々は科学の精神がおのずから本来そなえている倫理性を理解していない場合が多すぎる印象である・・・ 宮本百合子 「国民学校への過程」
・・・今日の旺盛なアダプタビリティにも増す独創或は創造の力を、日本の科学の将来に期待し得る一つの条件として、知育の意味も専門の人々の間に新たに考え直され具体化することを願う。〔一九四〇年六月〕・・・ 宮本百合子 「市民の生活と科学」
・・・ 婦人の独自な条件に立って体育、知育、徳育の均斉した発達の必要と、家庭生活における夫婦の「自ら屈す可からず、また他を屈伏せしむべからざる」人性の天然に従った両性関係の確立、再婚の自由、娘の結婚にあたって財産贈与などによる婦人の経済的自立・・・ 宮本百合子 「女性の歴史の七十四年」
・・・で福沢諭吉が最も力をこめている点は、婦人の独自な条件に立っての体育、知育、徳育の均斉と、結婚生活における夫婦の「自ら屈す可からず、又他をして屈伏せしむべから」ざる人生の天然に従った両性関係の確立、再婚の自由、娘の結婚にあたって財産贈与などに・・・ 宮本百合子 「三つの「女大学」」
出典:青空文庫