・・・、そんないい山を持っていながら、なぜ僕にいままで隠していたのです、そんないい事あるんだったら、僕は、学校なんか、ばかばかしい、どうか学校よさせて下さい、こんな家、売りとばして、これからすぐに、その山の金鉱しらべに行こう、と、もう父の手をひっ・・・ 太宰治 「十五年間」
・・・、そんないい山を持っていながら、なぜ僕にいままで隠していたのです、そんないい事あるんだったら、僕は、学校なんか、ばかばかしい、どうか学校よさせて下さい、こんな家、売りとばして、これからすぐに、その山の金鉱しらべに行こう、と、もう父の手をひっ・・・ 太宰治 「火の鳥」
・・・前じきそこにあったんですが掛手金山の精錬所(ああ、金鉱を搗(ええ、そう、そう、水車って云えば水車でさあ。ただ粟や稗(そしてお家はまだ建たなかったんですね、いやお食事のところをお邪魔 学生は立とうとした。嘉吉はおみちの前でもう少してきぱき・・・ 宮沢賢治 「十六日」
出典:青空文庫