なまりいろ【鉛色】
鉛の色に似た、淡いねずみ色。「—の空」
なまりがみ【鉛紙】
ガラス類・金属類・細工物・果実などの包み紙として用いる薄い紙。明治初年、輸入鉛板の間に挟んであった薄用紙に似せて製造したもの。
なまりガラス【鉛ガラス】
酸化鉛を含有するガラス。フリントガラスはこの一種。軟らかくてカットしやすく、屈折率が大。光学ガラスやクリスタルガラスとして用いる。
なまりせん【鉛銭】
鉛で鋳造した銭貨。中世から近世初期にかけて流通した悪質の私鋳銭のほか、江戸末期から明治初期に関東・東北の一部で流通したものがある。なまりぜに。
なまりちくでんち【鉛蓄電池】
正極に二酸化鉛、負極に鉛、電解液に希硫酸を用いる蓄電池。自動車用の蓄電池をはじめ、現在最も広く使用されている。
なまりちゅうどく【鉛中毒】
鉛による中毒。重症ではヘモグロビン合成が阻害されるために貧血となり、手の麻痺、腹痛、脳障害などの症状を呈する。鉛を扱う職業や鉛入り白粉 (おしろい) 使用でみられた。えんちゅうどく。
なまりふん【鉛粉】
鉛の粉末。蒔絵 (まきえ) の顔料として用いる。
なまりビスマス【鉛ビスマス】
鉛とビスマスの合金。融点セ氏125度。沸点セ氏1670度。水や空気に触れても激しく反応しないことから、高速炉の冷却材や、加速器駆動未臨界炉における核破砕反応のターゲット物質としての利用が検討されている。LBE(lead-bismuth eutectic)。
なまりフリーはんだ【鉛フリー半田】
鉛を含まないはんだ。鉛が環境中に廃棄されると、人体や生物に有害なため、他の金属への置き換えが進められている。錫 (すず) ・銀・銅および錫・ビスマスの合金が用いられるが、融点が高いなどの問題点がある。無鉛はんだ。リードフリーはんだ。Pbフリーはんだ。
なまりれいきゃくこうそくろ【鉛冷却高速炉】
液体の鉛または鉛とビスマスの合金を冷却材として用いる高速炉。第四世代原子炉の一つとして開発が進められている。鉛合金冷却高速炉。LFR(lead-cooled fast reactor)。