鏘然(そうぜん)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・ 蜘蛛の囲の虫晃々と輝いて、鏘然、珠玉の響あり。「幾干金ですか。」 般若の山伏がこう聞いた。その声の艶に媚かしいのを、神官は怪んだが、やがて三人とも仮装を脱いで、裸にして縷無き雪の膚を顕すのを見ると、いずれも、……血色うつくしき・・・
泉鏡花
「茸の舞姫」
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・・・鎖ばかりは敷石の上に落ちて鏘然と鳴る。「いかにしても逢う事は叶わずや」と女が尋ねる。「御気の毒なれど」と牢守が云い放つ。「黒き塔の影、堅き塔の壁、寒き塔の人」と云いながら女はさめざめと泣く。 舞台がまた変る。 丈の高い黒・・・
夏目漱石
「倫敦塔」
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