ねずみごろも【鼠衣】
ねずみ色の法衣 (ほうえ) 。「小僧が破れた—に歯欠け下駄を穿いて」〈木下尚江・良人の自白〉
ねずみこんじょう【鼠根性】
ネズミのように、こそこそと悪事をはたらくずるい性質。「にくむ処枉惑 (わうわく) なる—なるかな」〈咄・醒睡笑・四〉
ねずみさし【鼠刺】
ヒノキ科の常緑樹ネズの別名。
ねずみざめ【鼠鮫】
ネズミザメ目ネズミザメ科の海水魚。全長約3メートル。背面は黒く、腹側に小斑が散在。寒海に分布し、サケ・マスを食べる。卵胎生。食用。らくだざめ。もうか。
ねずみざん【鼠算】
1 和算の計算問題の一。正月に雌雄2匹のネズミが12匹の子を産み、2月にはその親子のネズミ七つがいがそれぞれ12匹の子を産み、毎月このようにネズミが増えていくと12月には何匹になるかという問題で、2×712すなわち276億8257万4402匹になる。鼠の子算用。 2 急激にふえていくことのたとえ。「—式に増える」
ねずみじょうど【鼠浄土】
昔話の一。爺 (じい) が落として転がった握り飯を追って穴へ入ると、鼠の国へ案内され、歓待されたうえに土産をもらって帰る。隣の爺がまねをして穴へ入り、猫の鳴き声をまねると穴が崩れて埋まってしまうというもの。
ねずみせん【鼠銑】
破断面がねずみ色の銑鉄。炭素を黒鉛の状態で多量に含み、鋳造性にすぐれる。
ねずみたけ【鼠茸】
ホウキタケの別名。
ねずみつき【鼠突き】
未熟な槍 (やり) の使いよう。また、槍術の未熟な者をあざけっていう語。「彦九郎あざ笑ひ、なんのおのれが—」〈浄・堀川波鼓〉
ねずみど【鼠戸】
1 「鼠木戸 (ねずみきど) 1」に同じ。 2 「鼠木戸2」に同じ。「—の口も塞 (ふさが) りて、入るべき方もなし」〈太平記・二七〉