鼬の最後っ屁
《イタチが窮したときに悪臭を放って敵をひるませるところから》困ったときに非常手段に訴えること。
鼬の無き間の貂誇り
《天敵のイタチがいないとテンがいばる意から》恐れるものがいない所で大いばりするたとえ。鼬の無き間の鼠 (ねずみ) 。
鼬の目陰
《イタチが人を見るときに前足を目の上にかざすという俗信から》疑わしげに人を見るようす。
鼬の道
《イタチは通路を遮断されると、その道を二度と使わないという俗信から》行き来・交際・音信が絶えること。鼬の道切り。「どうなすったの、—はひどいわ」〈鴎外・心中〉
鼬の道切り
1 行く手をイタチが横切ると不吉の前兆であるとする俗信。 2 「鼬の道」に同じ。
鼬眉目好し
イタチに出会ったり鳴き声を聞いたりすると凶事があるという俗信から、その時に凶を吉に変えるために唱える呪文 (じゅもん) 。イタチの顔の醜いのをわざと反対にいう語。
いたちうお【鼬魚】
アシロ科の海水魚。全長約60センチ。体はナマズ形で茶褐色、口に六対のひげをもち、背びれ・尾びれ・しりびれが連続している。本州中部以南の浅海にすむ。食用。
いたちぐも【鼬雲】
積乱雲のこと。
いたちごっこ【鼬ごっこ】
1 子供の遊戯の一。二人が「いたちごっこ、ねずみごっこ」と唱えながら、互いに相手の手の甲をつねって自分の手をその上にのせ、それを交互に繰り返す遊び。 2 《1の遊びはきりがないところから》互いに同じようなことをいつまでも繰り返すだけで、決着がつかないこと。「—の愚かしい議論」
いたちしだ【鼬羊歯】
オシダ科の多年生のシダ。山野に生え、根茎は短く、塊状。葉は束生し、長さ30〜70センチ、羽状複葉でいちばん下の羽片が特に大きい。葉柄に黒い鱗片 (りんぺん) が密生。やまいたちしだ。