・・・ そこで、ピョートルは、ルバーシカの下に汗をびっしょりかいて、村の文盲撲滅の講習会へ出かけるということになる。 若い者に字を習うということが、案外きまりわるくないと分る。やがて、ピョートルの女房も来る。女房が隣りの女房もつれて来る。・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
・・・ レンバルトロカフも五月に入るとロカフ主催の軍事講習会を催した。十四回の講義で、「軍事問題におけるマルクス・レーニン主義の根本原理」「軍事の出版問題について」の説明をやる。六十二名の作家が動員された。 この講習の期間に作家聴講生は、・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・文学座談会、文学講習会、文学サークル等の活動で、婦人委員会は作家同盟の各専門部門と緊密に結びつき、すべての機会を掴んで、組織的にプロレタリア文学活動へ職場の婦人大衆を導き出すための努力をやっている。 去る十二月の作家同盟拡大中央委員会で・・・ 宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
・・・昨今の工場では労務課がいろいろ苦心して講習会をやるが、その一つで詩吟の会だの剣舞の会だのというのがある。この間或る婦人雑誌で、百貨店の婦人店員たちが仕舞の稽古をしている写真も見た。 詩吟というものは、ずっと昔も一部の人は好んだろうが、特・・・ 宮本百合子 「今日の生活と文化の問題」
・・・元来は一つの宗教運動で、公衆の前で自分の罪を告白し悔い改めることを眼目としたが、告白の内容は性的なものが多く、オックスフォード大学からの抗議でオックスフォード運動という名前を使うことをやめさせられた。アメリカでもプリンストン大学では、校内で・・・ 宮本百合子 「再武装するのはなにか」
・・・男性と同等の教育をうくべきものであると云う公衆の理解がなければ如何うでございましょう。 女性が人として存在を認められない場合、一般の婦人界が、人類の線上まで浮び上る事は出来ないのでございます。 私は、米国婦人の伸張された権利と、知識・・・ 宮本百合子 「C先生への手紙」
・・・あちらの学校はたいてい六月のはじめから三月位ありますので専門学校の女学生は夏季講習を聴く者と、避暑に出かけるものとに分れます。 避暑の方法はやはり日本と同じで海か山へ行くのですが、しかし海へ行くとしても只ゆくばかりでなく、いろいろな戸外・・・ 宮本百合子 「女学生だけの天幕生活」
・・・ そこで、スモーリヌイのレーニングラード・ソヴェト婦人部は文化部の事業として、この農村ソヴェト選挙準備のための夏期講習会を組織した。 期間。二ヵ月。 課目。ソヴェト政権とはなにか。世界の経済。党史。数学。ロシア語。 今ここで・・・ 宮本百合子 「スモーリヌイに翻る赤旗」
・・・夏季講習が折々この村の中学で行われる時は、村中が急に、さざめき渡るのである。 それだから、彼等にとって生徒はまことに有難いものに写るので「生徒さん」と云う名をつけて必(して呼びずてにする事はしなかった。 源平団子と云う菓子屋はいつも・・・ 宮本百合子 「農村」
・・・文盲撲滅の講習会。各大学・専門学校の労働科。それらのどこへ行っても熱心に学ぶ女たちの姿の見えない文化施設はソヴェト同盟のどこへ行ってもないようになった。 国内戦、饑饉、チブスの中から、不屈な革命的大衆の力でソヴェト同盟の新文化がモリモリ・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
出典:青空文庫