たまもかる【玉藻刈る】
[枕] 1 藻を刈る情景から、海辺の地名「敏馬 (みぬめ) 」「処女 (をとめ) 」「辛荷 (からに) 」などにかかる。「—敏馬 (みぬめ) を過ぎて夏草の野島の崎に舟近付きぬ」〈万・二五〇〉 2 沖にかかる。「—沖辺は漕がじ」〈万・七二〉
たまもなす【玉藻なす】
[枕]藻が漂いなびく意から、「浮かぶ」「寄る」「なびく」にかかる。「もののふの八十宇治川に—浮かべ流せれ」〈万・五〇〉 「波のむたか寄りかく寄る—寄り寝 (ね) し妹 (いも) を」〈万・一三一〉 「—なびき寝し児 (こ) を」〈万・一三五〉
たまもよし【玉藻よし】
[枕]《「よ」「し」は間投助詞》讃岐 (さぬき) の海の藻をほめる意から、「讃岐」にかかる。「—讃岐の国は」〈万・二二〇〉