・・・ヨーロッパでも家門の名誉ということを、その財産の問題とからめて極端に重大に視る習慣のあったスペインやローマの貴族の間でどんなに悲劇があったかということは、「ローミオとジュリエット」一つを見てもよくわかる。スタンダールが書いている「カストロの・・・ 宮本百合子 「人間の結婚」
・・・p.72 宗教改革とギルド=市民階級のもの、若武士○新教とヨーロッパ フランソワ・ホトマンによる連合国の観念。スペインに対する勝利の願望=ネーデルランドの支配者 宮本百合子 「バルザック」
・・・が、それはゴーチェが異国情緒を求めてスペインへ行ったのとはちがい、サルジニアに在る銀鉱で儲けようと思いついたからであったし、南露には後に結婚した彼の愛人ハンスカ夫人が三千人もの農奴のついたそこの領地へ行っていたからである。 バルザックは・・・ 宮本百合子 「バルザックに対する評価」
・・・ 国際作家会議 中国作家に課せられた重荷 第二回の文化擁護国際作家会議が去る七月四日からスペインで開かれたが、この会議がヴァレンシアからマドリッドに移り、更にヴァレンシアとバルセロナへ移動・・・ 宮本百合子 「文芸時評」
・・・ 文学に関する国際批評の水準をたかめ、且つそれを豊富強力、進歩性に富んだものにする必要は、例えば昨今のスペイン、中国、ソヴェト、日本、ドイツ、イタリー等の文学の歴史を人類的な規模で正確に把握するために、欠くべからざる条件である。大会は、・・・ 宮本百合子 「ペンクラブのパリ大会」
・・・普及率の面から見て最低中華民国、スペイン、イタリー、ポーランド、日本という順である。このことと、これらの国々における民衆経済力の低度とを思い合わせる時、ラジオも亦複雑な社会相を語るのである。 又、放送協会は、日本の聴取者が、協会に向って・・・ 宮本百合子 「「ラジオ黄金時代」の底潮」
・・・ 一年半位で帰って来たいと思いますが、行きたいと思うところはスエーデン、ノールウェー、オランダ、フランス、スペインなどですが、然し行かれるところはロシヤとフランスだけでしょう。ロシヤとフランスに一年半位ずついられたら幸福だと思います。向・・・ 宮本百合子 「ロシヤに行く心」
・・・ 徳川中葉以後、町人階級が勃興したといっても、それは先ず、イタリーを中心としたヨーロッパの重商主義的な商業の大発達、ハンザ同盟、諸大学の設立、部分的ではあるが婦人の向学心も承認されて、スペインのコルド大学には数人の婦人学者も生れた事情と・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
・・・ちょうどインド航路が打開され、アメリカが発見されて、ポルトガル人やスペイン人の征服の手が急にのび始めたころである。 北条早雲の成功の原因は、戦争のうまかったことにもあるかもしれぬが、主として政治が良かったことにあるといわれている。特に政・・・ 和辻哲郎 「埋もれた日本」
出典:青空文庫