・・・ 当日軍人テロル団が撒いたというビラを見た。それは田舎の中学生のような空虚な亢奮した文体で書かれ、資本家財閥の打倒! 生産の国家管理! 階級なき新日本の創設! などとスローガンが並べられ、人民を武装蜂起に挑発している。 スローガンだ・・・ 宮本百合子 「刻々」
・・・ ブルジョア国の革命的プロレタリアートは、同じ頃、盛んにメーデー闘争の準備のために白色テロルと争いながら活躍している。 が、プロレタリアートが勝利したソヴェト同盟では、ほんとに解放されたプロレタリアート祝祭準備だ。 八時間労働が・・・ 宮本百合子 「勝利したプロレタリアのメーデー」
去る二月二十日、暴虐なる天皇制テロルによって虐殺されたわがプロレタリア文化・文学運動の卓抜なる指導者、組織者、国際的規模におけるボルシェヴィク作家、同志小林多喜二の全国的労農葬は、プロレタリアの恨みの日三・一五記念日を期し・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価に寄せて」
・・・白色テロルと戦いつつある日本の上野におけるプロレタリア美術展の画は、日常闘争の報告と、階級意識への熱心な呼びかけをもってる。当然そうあるべきことだ。 ところでもう一つ、総体的に興味を感じたことは、陳列され・・・ 宮本百合子 「プロレタリア美術展を観る」
・・・単に女主人公の経験だけを描いているのではなく、ソヴェト社会の建設、日本の帝国主義者のファシストとしての活動、日本の小市民家庭、インテリゲンチャの一部の混乱と崩壊、ポーランド、ドイツの労働者へのテロル、帝国主義日本の在外官僚の反ソ的言動、全体・・・ 宮本百合子 「文学について」
・・・党員グリニェヴィツキーのテロルに殪れた時の記憶の描写に現れている。「人々の中」でゴーリキイはこう書いている。「思い起せば、丁度そのような詰らない時に生じた一つの不思議な出来事がある。或る晩、皆の者が寝鎮った時、急に本会堂の鐘が鳴り出した・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの伝記」
出典:青空文庫