せわごと【世話事】
1 歌舞伎で、世話物のこと。 2 日常的なこと。世間的な物事。「つひにしてみぬ—で、今日は大分くたびれた」〈浄・先代萩〉
せわじ【世話字】
俗語・口語などを表記するために用いられた当て字や新たに作られた漢字。江戸時代に多く行われた。「苦々敷 (にがにがしく) 」「穴賢 (あなかしこ) 」「慥 (しかと) 」などの類。
せわじょうるり【世話浄瑠璃】
世話物の浄瑠璃。町人社会の風俗や人情・恋愛などを題材としたもの。⇔時代浄瑠璃。
せわずき【世話好き】
[名・形動]人のめんどうをよくみること。また、そのさまや、そういう人。「—な人」
せわにょうぼう【世話女房】
1 こまめに夫の面倒をみて、家庭内をうまく切りまわす妻。また、家事に苦労して所帯じみた妻。 2 歌舞伎で、世話場に登場する女房。また、その役。
せわにん【世話人】
団体や会合などの中心となって組織・運営にたずさわり、事務上の処理をする人。世話役。
せわば【世話場】
歌舞伎で、貧困な生活の苦しみや悲哀を見せる場面。身売り・病苦・別離などの悲劇を扱った一種の愁嘆場で、写実的に演じる。
せわまるまげ【世話丸髷】
歌舞伎の女方のかつらで、世話女房の役に用いる丸髷。
せわもの【世話物】
浄瑠璃・歌舞伎で、主として江戸時代の町人社会に取材し、義理・人情・恋愛や種々の葛藤 (かっとう) を主題としたもの。歌舞伎では、生世話物 (きぜわもの) ・散切物 (ざんぎりもの) も含む。二番目物。世話。⇔時代物。
せわやき【世話焼(き)】
1 好んで他人の世話をすること。また、その人。世話ずき。 2 必要以上に人の面倒をみたがること。また、その人。おせっかい。 3 「世話人」に同じ。