・・・やっぱり車の両輪です。細君というものはなかなかむずかしいという話が彌生子さんの「小鬼の歌」につれて出て話し合いました。 知識人の生活のことについて舟橋は何もしないのはわるい、何でもやれという気になって来て、あっちこっちで云われているが、・・・ 宮本百合子 「獄中への手紙」
・・・何故なら、どこの国でも文化のことが言われる場合、科学の方面と文学の面とは常に車の両輪のように考えられて来ているし、知識人の日常生活の文化を内容づけているものの比率から言っても、文学は重大な一半を占めているのであって、実際に即して見れば、今日・・・ 宮本百合子 「今日の文学の鳥瞰図」
・・・批評と創作の協力的向上の問題についての評論「両輪」を新日本文学〔三〕月号に書いた。戦争挑発と闘い、平和を確保するためにすべての文化人、作家、芸術家が共同の組織をもち、労働階級の組織と協力する必要がはっきりしてきた。小説の他に「平和のための荷・・・ 宮本百合子 「年譜」
・・・「政治と作家の現実」「バルザックに対する評価」「バルザックについてのノート」などは一九四七年八月に出版された文学評論集『歌声よ おこれ』にあつめられていたものである。「一九四七年の文壇」「両輪」「世紀の分別」「三年たった今日」などは、はじめ・・・ 宮本百合子 「はしがき(『文芸評論集』)」
出典:青空文庫