・・・先ずツルゲーネフが七歳の一八二五年に有名な十二月党の叛乱があった。この少壮貴族・将校を中心とする叛乱の計画は一貴族の卑劣な裏切りによって悲劇的失敗をとげ、その後一時沈滞した解放運動は、四〇年代になるとモスクワ大学の研究会となって、再び若々し・・・ 宮本百合子 「ツルゲーネフの生きかた」
・・・一八二五年、ロシアでは有名な十二月党の反乱が悲劇的終結をとげた年、愈々この出版事業にとりかかった二十六歳のバルザックは、自分から活字屋になり、印刷屋になり、本屋にまでなって悪戦苦闘したのであったが、この金銭争奪で未熟な事業家バルザックがその・・・ 宮本百合子 「バルザックに対する評価」
・・・、「チャパーエフ」、「反乱」などをわれわれに与えた。グラトコフの「セメント」、フセワロード・イワーノフの「装甲列車」、ファジェーエフの「壊滅」等、みんなこの前後に発表されたものだ。 男の作家たちが、めいめいの傾向に相違はありながら、世界・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
出典:青空文庫