えんきせい【塩基性】
塩基としての性質を示すこと。水溶液では水素イオン指数(pH)が7より大きいときをいい、酸を中和し、赤色リトマスを青変させる。ふつうアルカリ性と同義。⇔酸性。
えんきせいえん【塩基性塩】
酸と塩基との中和が完全ではなく、塩基性成分が残っている塩。
えんきせいがん【塩基性岩】
火成岩のうち、鉄・マグネシウム・カルシウムなどに富み、珪酸 (けいさん) の含有量が比較的少なく45〜52パーセントである岩石。色は黒っぽい。斑糲岩 (はんれいがん) ・玄武岩など。基性岩。→酸性岩
えんきせいさんかぶつ【塩基性酸化物】
酸と反応して塩となる酸化物。酸化カルシウムなど、一般に金属の酸化物はこれに属する。
えんきせいせいこうほう【塩基性製鋼法】
ドロマイト・マグネシアなどの塩基性の耐火材を用いた製鋼法の総称。
えんきせいせんりょう【塩基性染料】
分子中にアミノ基やイミノ基などの塩基をもち、水溶液中で陽イオンとなる染料。絹・毛などの動物性繊維には直接染着し、木綿などには媒染する。オーラミン・マラカイトグリーン・メチレンブルーなど。カチオン染料。
えんきせいたんさんどう【塩基性炭酸銅】
炭酸銅の塩基性塩。銅製品などの表面に生じる緑青 (ろくしょう) の主成分。孔雀 (くじゃく) 石、または藍銅 (らんどう) 鉱として産する。
えんきせいたんさんなまり【塩基性炭酸鉛】
炭酸鉛の塩基性塩。無色の結晶。水には溶けない。水道用鉛管では表面にこの緻密な皮膜が生じ、内部を保護する。鉛白 (えんぱく) の主成分として白色顔料に用いる。化学式2PbCO3・Pb(OH)2
えんきせいひりょう【塩基性肥料】
塩基性の反応を示す肥料。炭酸カリ・草木灰 (そうもくばい) ・石灰窒素・魚肥・下肥 (しもごえ) など。
えんきつい【塩基対】
核酸の塩基の2個が特異的に対合するもの。水素結合により、アデニンとチミンまたはウラシル、グアニンとシトシンとで形成される。