・・・という岩波文庫から出されている小説を読んだ方がありはしないだろうか。「あしながおじさん」は有名なアメリカのユーモア作家マーク・トウェンの姪、アリス・ウエブスターによって書かれ、やはり孤児院で育った娘ジャーシャの物語である。ジャーシャは「・・・ 宮本百合子 「若い婦人のための書棚」
ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」は、ヘッセの作品のなかでも多くの人々に愛読されているものだろうと思う。同じ岩波文庫で「青春彷徨」が出ていて、ヘッセを詩人として確立させたこの作は、二十世紀初頭の文化や文学に対して二十七歳だった・・・ 宮本百合子 「若き精神の成長を描く文学」
・・・ この書の成るに当たって、永い間本を借してくだすった井上先生、大塚先生、小山内薫氏、本を送ってくだすった原太三郎氏、及び本の捜索に力を借してくだすった阿部次郎氏、岩波茂雄氏に厚くお礼を申し上げる。 大正四年八月鵠沼にて・・・ 和辻哲郎 「「ゼエレン・キェルケゴオル」序」
出典:青空文庫