・・・ わたしは、工場を見ているうちに一歩一歩と、水浴びでもした後のようにいきいきと爽やかな気分になった。「未来は我らのものである」という強い確信は、こうしてソヴェトの労働生活の現実的な建設によって一つ一つ実現されつつあるのだ。希望と勇気にみ・・・ 宮本百合子 「明るい工場」
・・・ 出て行って、水浴びの出来そうな鉢を買ったり、巣を買ったり、楽しく世話をやいた。名が急には覚えられないので名刺のうらに書きつけた名札を籠の隅に貼り、良人の注意が主で、今日まで家族の一員となっているのである。 年が更った今いるのは、多・・・ 宮本百合子 「小鳥」
・・・ ひどく揺れる自動車にのったり、馬にのったり、水浴びをしたり馴れない労働をしてはいけない! いい加減な手当をしてはいけない! きっちりと丁字帯をあてなさい! 昔の人や、未開な国では女の子に月経があるようになると、もう大人になった・・・ 宮本百合子 「ソヴェト映画物語」
出典:青空文庫