猫板(ねこいた)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・ 長火鉢の猫板に片肱突いて、美しい額際を抑えながら、片手の火箸で炭を突ッ衝いたり、灰を平したりしていたが、やがてその手も動かずなる。目は瞬きもやんだように、ひたと両の瞳を据えたまま、炭火のだんだん灰になるのを見つめているうちに、顔は火鉢・・・
小栗風葉
「深川女房」
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・・・と、猫板の上に小皿に盛った黒豆を出してくれた。甘く煮た黒豆! 一太は食慾のこもった眼を皿の豆に吸いよせられながら、膝小僧を喰つけて小さくその前に坐った。一太は厳しく云いつけられている通り、「御馳走さま」とお礼を云った。母親の頭が・・・
宮本百合子
「一太と母」
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