・・・ダラディエの属していた急進社会党とレイノーの属していた中央共和派とは、フランスの社会生活全般に対してどんな見解の相異をもっていたかということや、ダラディエ一人の中にどんな自家撞着があり、更にどんな利害の対立をもっていたかということについて、・・・ 宮本百合子 「今日の生活と文化の問題」
・・・ところがこのあいだ、スイスのコーでひらかれた道徳再武装の第二回大会へは、選挙に惨敗して暇ができたか社会党の片山哲、菊江夫人その他一行七人が、旅費の苦労もなさそうに飛行機で出かけて行った。三井高雄氏のような東洋屈指の大財閥の一族ならば、妻をつ・・・ 宮本百合子 「再武装するのはなにか」
・・・日本経済復興をだしに武器製造から繊維の儲けに移った業者と腹を合わせた社会党の政府が、この課題を人民の目の前でどうとりさばくか。四国の高知で、争議した小娘たちを殺すぞ、とおどかしたのは総同盟の男たちであった。〔一九四七年六月〕・・・ 宮本百合子 「その檻をひらけ」
・・・ 自由党 一四一名 進歩党 九三名 社会党 九二名 共産党 五名 協同党 一四名 諸派 三九名 無所属 八〇名 計 四六四名 右の表を見て、誰が今度の総選挙が、民主の勝利した選挙であったと考えるであろう。当選・・・ 宮本百合子 「春遠し」
・・・それは、一人の次官、あれこれの社長、社会党の誰彼が法廷に出て不正行為をあばかれ、責任を問われようとも、それは、東京裁判における東條英機その他の被告が、きょうの社会にもっている関係に等しいという事実である。 日本の人民生活を、今日の惨苦に・・・ 宮本百合子 「便乗の図絵」
・・・進歩党、自由党、日本社会党の一部の人はいずれも天皇制護持ということを唯一の旗じるしとしている。何故に、此等の人々の主張とその主張の固執とがあるのであろう。もし真に日本を愛するのがその論拠であるならば、愛する日本のあらゆる必要に応えて、誠心誠・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
・・・それに実生活の上でも、籍を社会党に置いている。Artzibaschew は個人主義の元祖 Stirner を崇拝していて、革命家を主人公にした小説を多く出す。これも危険である。それに肺病で体が悪くなって、精神までが変調を来している。 フ・・・ 森鴎外 「沈黙の塔」
出典:青空文庫