・・・このようにためになり、あますところなくソヴェト同盟について、プロレタリアが政権をとったらどういう世の中になるかということを話されるのを、大衆が職場から団体で押しかけてでも来て聴けるとしたらどんなでしょう! また、この眼で凋びた顔をして可笑し・・・ 宮本百合子 「共産党公判を傍聴して」
・・・では、当時文壇や一般知識人の間に問題とされていた思想の諸課題、例えばヒューマニズムの問題、知性の問題、科学性の問題などをそのまま職場へ携帯して行って、そこでの現実の見聞、情景、插話の中から、携帯して行った観念を背負わせるにふさわしいと思われ・・・ 宮本百合子 「「結婚の生態」」
・・・国鉄という一場面、一職場で、よしんば給料が上ったにしろ、日常必需の他の面でハガキ一枚二十五銭になられたのでは、やり切れないのである。まるで、人民はこう云われているように感じる。民主の日本と云い、労働法をつくれと云ったから、その通りにしてやっ・・・ 宮本百合子 「現実の必要」
・・・女として職場での条件にあき足りぬことも多い。小学卒業したまま製糸工場の寄宿舎へつれて来られた小さい女の子たちは自分たちのおかれている悪事情さえ意識できない程度であるが、女学校以上専門学校出の職業婦人は、この点では敏感であり、人間としての自尊・・・ 宮本百合子 「現実の道」
・・・ある種の文化・文学活動家たちがこの見解の支援のためにうごかされたことも、職場の文学サークルの分裂がある意味ではそこからひき出されたことも、この数年間民主主義文学運動にたずさわって来ていた人が公平にかえりみるならば、すべて理解するとおりである・・・ 宮本百合子 「現代文学の広場」
・・・ふだん、他職場へゆくこと禁止。 宮本百合子 「工場労働者の生活について」
・・・男女の学生、未来の技師たちは、五年以上職場にいたものに限られている。 ロストフ市の郊外に新しくプロレタリア文化の壮麗な城のような「セルマシストロイ」の大工場都市がある。これは純然たる社会主義都市計画によってつくられた町だ。 明るい、・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
・・・ 暦を組みなおして、各職場にわり当てられた五ヵ年計画第一年第一期の生産経済計画完成に着手したが、職場全体の気はそう単純に理想的には揃わない。五ヵ年計画の革命的意味を理解する精力的なプロレタリアートは各々の職場で能率増進の篤志労働団「突撃・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・婦人従業員をふくめた自衛団が組織され、全員十六歳から二十五歳という青年だがその統制が整然としていること。職場の特殊性をすべて争議団側に有利なように科学的に利用している点とともに、革命的指導による極めて新しいストライキの型を示すものであった。・・・ 宮本百合子 「刻々」
・・・文学座談会、文学講習会、文学サークル等の活動で、婦人委員会は作家同盟の各専門部門と緊密に結びつき、すべての機会を掴んで、組織的にプロレタリア文学活動へ職場の婦人大衆を導き出すための努力をやっている。 去る十二月の作家同盟拡大中央委員会で・・・ 宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
出典:青空文庫