・・・然らざれば、論理といっても、昔、英国心理学者のいったように観念聯合の作用に過ぎない。 カントの批評哲学の的となったのは、右の如き主語的実在の独断であった。直覚の形式を離れて推論式的に実在を考えることが、超越的弁証法の虚偽に陥ることである・・・ 西田幾多郎 「デカルト哲学について」
・・・ ついてはこれから連合で、大乱舞会をはじめてはどうじゃろう。あまりにもたえなるうたのしらべが、われらのまどいのなかにまで響いて来たによって、このようにまかり出ましたのじゃ。」「たえなるうたのしらべだと、畜生。」清作が叫びました。・・・ 宮沢賢治 「かしわばやしの夜」
・・・ 雲がすっかり消えて、新らしく灼かれた鋼の空に、つめたいつめたい光がみなぎり、小さな星がいくつか連合して爆発をやり、水車の心棒がキイキイ云います。 とうとう薄い鋼の空に、ピチリと裂罅がはいって、まっ二つに開き、その裂け目から、あやし・・・ 宮沢賢治 「烏の北斗七星」
・・・一九四一年十一月より五ヵ月ばかり、連合軍側の戦時特派員という資格で、アフリカ、近東、ソヴェト同盟、インド、中国を訪問し、ファシズム、ナチズムに対して民主主義をまもろうとする国々のたたかいの姿を報道した。「ポーランドに生れ、フランスに眠るわが・・・ 宮本百合子 「明日の知性」
・・・世界が連合国憲章をつくって、真から戦争とファシズムに反対し、一つの民族によって隷属させられる条件を否定している現代の歴史の中で、男と女は互の隷属から解放され、人間の仲間としての両性として生きられるように協力しようとしている。男と女を人民とい・・・ 宮本百合子 「明日をつくる力」
・・・ ソヴェト同盟は第二次大戦にナチスとの戦いで七百五十万人を失った。連合国のなかでは最も犠牲が大きかった。またフランスをのぞけば最も深く国内をナチスによって破壊された国である。 平和と建設の生活を確保するために、わたしたちは、どんなに・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)」
・・・ 一八四五年にカールは、ベルギー政府とプロシヤ政府連合の追放政策から自身を守るためにプロシヤの国籍から離脱した。故郷なき一家となった。優しい夫であったカールは、二人の幼な子をもつイエニーとこのことについてもよく話しあったことだろう。カー・・・ 宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
・・・六年と五年の女生徒が連合で四組舞踏を踊った。先生も無心、生徒も無心、少し退屈を感じながら藤の花の散る下で、オルガンに合わせ、 一二三四、五六七八 一二三四、五六七八 先生は男で白縮の襯衣だ。そのような伸びたり縮んだり輪になる・・・ 宮本百合子 「毛の指環」
・・・ 日本の婦人のやさしさ、忍耐づよさは、決して愚かさと等しいものではありません。 世界の眼が、日本の総選挙に、注意ぶかく向けられております。 連合軍司令部は、総選挙の結果によっては、もう一度議会を解散させる方針であるということを、・・・ 宮本百合子 「幸福のために」
・・・ 国立出版所で組織したウラル地方の重工業生産地への見学団、ソヴェト作家団体総連合主催の工場、集団農場への文学ウダールニク。いずれの場合でも、ただ応募した作家たちが一まとめに派遣されただけで、各々の作家が、これまでどの産業に一番接近してい・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
出典:青空文庫