りょうしかぎはいそう【量子鍵配送】
量子力学の原理を応用し、通信を行う二者間で暗号鍵を安全に共有する手法。代表的な量子暗号であり、量子もつれの状態にある二つの粒子や系を二者間で共有して用いることで、傍受が不可能な暗号鍵となる。量子状態をとるのは乱数列などの暗号鍵のみであり、実際のデータ転送には通常の暗号技術が用いられる。量子鍵配布。QKD(quantum key delivery)。
りょうしコンピューティング【量子コンピューティング】
量子コンピューターを用いた演算処理。量子ビットを演算の基本単位とすることで、従来のコンピューターとは比較にならないほど高速な並列計算が可能となる。
りょうしアドバンテージ【量子アドバンテージ】
⇒量子加速
りょうしアルゴリズム【量子アルゴリズム】
量子コンピューター専用のアルゴリズム。現在研究が進められているNISQ (ニスク) 向けのものと、その次の段階にあたる誤り耐性型汎用量子コンピューター向けのものがある。いずれも、量子コンピューターを従来のコンピューター上でシミュレートし、その動作を確認する実行環境が作られている。
りょうしけいさん【量子計算】
量子力学の原理を応用した量子コンピューターで行う計算。
りょうしけいさんき【量子計算機】
⇒量子コンピューター
りょうしスピードアップ【量子スピードアップ】
⇒量子加速
りょうしスプレマシー【量子スプレマシー】
⇒量子超越性
りょうしちょうえつせい【量子超越性】
《quantum supremacy》量子コンピューターが、古典コンピューターに比べ、何らかの問題について高速で計算可能なことを示すこと。問題設定について有用性の有無は問わないが、古典コンピューターでは理論的に計算困難な処理を、量子コンピューターが現実的な時間内で計算可能なことを実証する必要がある。量子スプレマシー。→量子加速 [補説]2019年、米国グーグル社の開発した54量子ビットを搭載する量子コンピューターが、世界最高クラスのスーパーコンピューターで1万年かかるという計算を200秒で解き、史上初の量子超越性の実証に成功した。
りょうしドットレーザー【量子ドットレーザー】
量子ドット技術を応用した半導体レーザー。従来のレーザーに比べ、高効率で消費電力が低く、温度依存性が少ないという特徴をもつ。光通信の高速大容量化、レーザー発振器の小型化を可能とするほか、光子を一つずつ放出できることから、量子暗号通信への応用が期待されている。