錠前(じょうまえ)
の例文・使い方・用例・文例(12)
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・・・門の廻りには敵は一人もいないので、錠前を打ちこわして貫の木を抜いた。 隣家の柄本又七郎は数馬の手のものが門をあける物音を聞いて、前夜結び縄を切っておいた竹垣を踏み破って、駈け込んだ。毎日のように往き来して、隅々まで案内を知っている家であ・・・
森鴎外
「阿部一族」
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・・・それでも自分で自分を励まして、金部屋へ引き返して、何より先に金箱の錠前を改めた。なんの異状もない。「先ず好かった」と思った時、眩暈が強く起こったので、左の手で夜具葛籠を引き寄せて、それに靠り掛かった。そして深い緩い息を衝いていた。 ・・・
森鴎外
「護持院原の敵討」
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